「仏は常にいませども、現ならぬぞあわれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見えたもう。」
後白河法皇編纂と言われる「梁(りょう)塵(じん)秘( ひ)抄(しょう)」という室町時代の”今様”という歌集の1節です。
最初に出会ったのは、三重県のパラミタ美術館の陶芸家鈴木治展だと記憶しています。
民藝運動の祖のひとり染色家・芹沢銈介美術館の案内ビデオの巻頭に出てきました。
現(うつつ)ならずぞあわれなるとは?
仏は常に世界にとどまり衆生救済のためにはたらくと述べられていても、仏に会うことは容易ではありません。
会いたくても会えない深い悲しみを、この歌の第二句では「現ならぬぞあわれなる」と表現しているそうです。
それにもかかわらず、人生に悩む多くの人々は、仏に会い、苦しみを乗り越えて行くことを願って止みませんでした。
その当時、このような切実な願いを持つ人々は、霊験あらたかとされる寺院などに籠り、夢を通じて仏に出会うことを期待したのでした。
この今様の第三・四句では、夜を徹して祈り続けた後、夜明けに夢の中でほのかに仏を感得した場面が歌われているそうです。
(大谷大学HPより)
琉球の染である紅型を取り入れ、自分の世界へと昇華させた卓越さを感じられたことへの感謝。
そして、春夏秋冬屏風は、マンダラのように感じてしまいました。
昨年のこのころ、静岡県で企画展をいただき登呂遺跡博物館と芹沢銈介美術館を訪れたのですが、休館と言うことで今年リベンジでした。
あいにくの雨。
弥生人たちは、傘をさし長靴を履いて古代ロマンにタイムスリップしてくる人を待ち構えているのですが・・・・・。
誰も来てませんでした。(お気の毒)
芹沢銈介美術館。
よかったです。
小さきものへのまなざし展という期間展示がありました。
彼の収集品は作品となりました。
ご縁で、芹沢銈介翁の最後の弟子という75歳の方をギャラリー先で紹介されました。
う~~ん、うまく言えませんが色が違うのです。
ギャラリーオーナー自身がアメリカで活躍した人で、染布を買い求め”アロハ”に仕立てたのだそうな。
来年、企画展をお願いいたしました。
楽しみです。
ポップな感覚の人とのコラボレーションなので楽しみです。
たまたま訪れたお客様が彼女のTシャツの愛好者。
(許可をとって撮影しています)
彼女、ヨガの先生で何か伸びやかさを感じる方でした。