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2013年12月16日

読後感想文



読後感想文



今回、温泉蜂蜜フェアで森クマさんから貸し出していただいた1冊の本を読み終わって・・・。
・・・短い文章にまとめることに途方に暮れています。
ミツバチとの関連が疑われているネオニコチノイド系の農薬の特徴は、毒性が人体にも影響する有機リン系の農薬に代わって登場した魔法の農薬なんだそうです。
“大きな特徴は、表面に残留するというより植物の内部全てに浸透する農薬だということです。”
種を薬液に浸して発芽させると、そのどこの部分を昆虫が食べても昆虫の神経伝達機能を麻痺させてしまう農薬です。
人への影響が少ないと言われていますが、詳しくありません。

そして片方に、2007年春までに北半球のミツバチの4分の1が忽然と消えたという事実。

ネオニコチノイドという物質は、植物が昆虫に食べられないように自家生産してきたあの煙草の二コチンを模写して作られたものです。
農業はビジネス化されています。
経済行為は、効率化とシステム化を求められます。

欧米でミツバチたちは、採蜜という習性を利用されて花の咲く植物の受粉家畜として広大な農園に駆り出され、単一の作物プランテーション(アーモンド畑など)の中で酷使されました。
農薬が使用され、虫1匹いない環境に放たれたミツバチたち。
多くの報酬を養蜂家たちにもたらしたそうですが、ある日死骸さえも残さず忽然と巣箱から働き蜂達が消えたそうです。

それを、蜂群崩壊症候群(ほうぐんほうかいしょうこうぐん、Colony Collapse Disorder、CCD)と言い、ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象に名づけられました。

原因物質は一つではなく複合的な積み重なり(ダニ被害)が疑われています。
この本は原因の解明とともにエキセントリックな農薬使用反対を唱えるのではなく、ミツバチの進化と習性を理解してミツバチがさらに進化していく可能性を示唆した本でした。

ミツバチは一度滅びるかもしれません。
著者は、わずかに耐性を持った種が復元力で再生してくることに期待を抱いています。
狂牛病の発生の背景をご存知でしょうか?
効率化の為に、小牛を母牛から引き離し病気で死んだ牛や羊の死骸から油を搾って骨粉化したものを小牛に食べさせて発育させた牛からヤギの病気が発生したのです。
中国産の安価な蜂蜜は蜂への抗生物質の投入と糖の増量、加熱などを加え、値段の安さで野火のように世界に広がっているそうです。

農薬がまかれた畑に近づけない、加熱処理をしない四季の花の純粋な蜂蜜は、私たちに何をもたらしてくれるのか?
その効能が、巻末に書いてありました。
ポスターを作るとすれば、その点を伝えることが非常に重要で、稲の花粉はミツバチにとって健康維持に重要な役割を果たすそうです。
その稲の害虫、カメムシ退治にネオニコチノイドの使用量が増大されます。
コメの収穫は保障されるでしょう。
日本におけるミツバチの行く末について、まだほとんどの人が注意を払っていないのが現状だとおもいます。
小さな蜂という昆虫がいなくなっても、本当の蜂蜜は瓶に入って店頭に並んでいると皆思っています。
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Posted by yo1 at 23:04│Comments(2)日記
この記事へのコメント
とても興味を刺激されました。
良く良く思えば、子どもの時にレンゲ畑でよく見た蜜蜂が見れなくなったのは私が大人になって蜜蜂たちのいる場所へ行かなくなった…なんて、安易な答えではないんですね。何を守り何を残すか…都合のいい手段ばかり選ぶのではなく未来を見据えて残していかなければならない大切なモノを残していきたいです。それが、手がかかることであったとしても…
Posted by 桜うさぎ桜うさぎ at 2013年12月16日 23:48
うまく言えないんですが、奇跡のリンゴが出来上がった理由の一つとして、周りの農園がすべて農薬を使っているので、それに囲まれたリンゴ畑は農薬が要らなかったんだという意見があります。
青森県で今一番リンゴジュースが売れていて、ネット販売でも有名な若い農業経営者の方の言葉です。
とにかく美味しいらしいですよ。
国の基準値以内の農薬を使っています。
収穫される量が少ないと、物の値段は高くなります。
高ければ、一部の金持ちしか手に入れられなくなります。
どうしようもないサイクルを、どうしたらいいかの答えは、生産者と販売者の心がけ、消費者の価値観が大きく問われるところなんでしょうね。
しかし、信頼が一番揺らいでいるのは基準に責任を持つ国かもしれませんね?
Posted by yo1yo1 at 2013年12月17日 08:08
 
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