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2012年03月20日

沖縄過去への旅、その2

やんばるの不思議な一夜を、過去の写真から捜し出してみました。

一部です。

モロちゃんが、連れて行ってくれたのは大宜味を過ぎたあたりから東シナ海を太平洋岸へ向かって山の中に分け入る道の一本、ちょうど山の中腹あたり。

琉大の芸術学部の後輩、K氏宅。

登り窯を何基かもつ方陶芸家。

敷地には、湖と言えるほどの大きな池や山があり、何万坪と言うスケールでした。

細かく書くと、長編になるので、「不思議な一夜」に絞ります。

宵闇も迫る頃、案内する本人が何度も道に迷いながらたどり着きました。

沖縄過去への旅、その2

嘘じゃなく、四角錐の構築物がいくつかある棟の中で、ひときわそびえたっていました。

敷地内で切り出した原生林の巨木を4本柱にして、地形の自然の石を礎石にしたピラミッド構造の構築物です。

中に入ると、相撲の土俵の支柱みたいに内側からさらに4本の柱。

底にステージの様な囲炉裏。

2月の沖縄やんばるの森で、不思議な光景でした。

沖縄過去への旅、その2

沖縄過去への旅、その2

沖縄過去への旅、その2

以降の写真のほとんどがハレーションを起こし上掲の様な写真の連続。(何の所為かは、言わぬが華)

その場所は、焼き物の作品の展示場で、たくさんの作品が並んでいました。

しかしひときわ目を引いたのが、薄緑色に湿気を含んで苔が生えている無数の壺でした。

後でふるまわれたのですが、、最高25年寝かせた古酒(くーすー)の貯蔵庫。

圧巻・唖然・茫然。

そのころには、やんばるの宵は物の怪の世界を感じる重い密度の闇に…。

せっかく来たんだから、晩飯でもいかがですか?

その地で収穫された大豆をミキサーで擂り、木綿で濾したものに海水を加え加熱。

初めて造らせていただいた、ゆし豆腐。

離れへと・・・・。

沖縄過去への旅、その2

その道は、沼地の様な所を通ります。

写真の2本のロープは、実はブランコです。

ブランコの下は、水面。

どうやって乗るんだろう?

「このブランコ?」

「あぁーそれキジムナー用」

至極あっさりと、日常会話。

「ふ~ん、」

今までのシチュエーションから考えれば、まぁ、なんでもあり。

沖縄過去への旅、その2

同事に撮ったストロボ焚かない画面、2本のロープの間に光った眼の様なもの気が付きません?

気のせいですよ。

ふふふ、ねこです、

宴は始まりました。

収穫したジャガイモ、ゆし豆腐、野菜色々動物性たんぱく何故か秋刀魚?

沖縄過去への旅、その2

静寂が支配する四十万に、赤々と火の灯りだけ・・・・木のはぜる音が響きます。

炉端には、ちろりに入れられた琥珀色の古酒(くーすー)と一寸法師のお茶わんみたいなさかずき。

ブランディーの様な芳醇な香りととろけるような粘りを帯びた液体。

傍に、湧水のコップを置き、ちびりと舐めながら冷えた水をぐびりと吞む。

その地で無農薬で栽培された、大地の恵み。

目の前に、、髪を振り乱した悪鬼の様なモロちゃん、まことちゃんカットで絶対60歳を超えているはずなのに白髪ひとつないKさん、物静かに控える奥さんとお孫さん、嫁はん。

言葉少なな宴会であったが、日本昔話のような、トワイライトゾーンがそこにあった。

後で聞いたが、Kさん、陶芸家と言うよりくーすーや農業ではつと有名な方で、陶芸はなんかあまり熱心でない様な・・・・。

東京などの通の方には、有名なくーすー供給家だとか。(仕込みの酒は,舞富名と後日突き止め、以降は愛飲酒はこれ、くーすーにしたいが、必ずなくなる。)

沖縄過去への旅、その2

沖縄過去への旅、その2

やんばるの夜は更けて・・・・

その日の宿の本部のホテルに投宿したのは翌日でした。

モロチャンは、恩納の自分のお店の床にごろ寝したそうです。

そうそうモロチャン、関西で個展して惨敗しやけ酒吞んで路上に転がっていたら、見知らぬ人が「ほれ、おじさん風邪ひくよ」と千円くれたそうです。

「僕ってよっぽど困っているんだと思われたのかねぇ?」

まぁ、酔っ払って道路にごろ寝する人は本土では限られてますからねぇ。

私たち夫婦のの沖縄滞在はいくつかの交友パーツに区切られた滞在で、私たちの沖縄の知り合いが互いに交わることはない感じですが、個性ある沖縄は満喫っせていただいております。

人生の一時期、過ごしたいのだけれど、住む場所によって生活のスタイル変わるしなぁ。

悩ましい。

ぁ。Kさん、湖のほとりにペンキで「キジムナーの部屋」とかいた、昼寝部屋持っている。

これが木の股に板を渡したトムソーヤの冒険みたいな小屋。

彼のUFOの話、信じます。

自然に寄り添って、曲がったもの一切食べず、感じるこころ古代人のように鋭敏です。

奥さん、たぶんもっとすごい。

大きいです。



















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Posted by yo1 at 23:17│Comments(4)語り
この記事へのコメント
これは
映画の舞台セットではありませんよね
この現実離れした雰囲気


いろり端で火を囲むおじいさんとおばあさんがいる
日本昔話のようでもあり
沼地の向こうからヨーダが歩いてきそうな
SFファンタジーのようでもあり

なんだか不思議な独特の雰囲気


それをyoさんの文章が
うまく誘導してくれるものだから
二重の不思議ワールドに取り込まれてしまいました

しつこいですが
舞台セットではないですよね
Posted by madan at 2012年03月21日 09:16
文章の長〜い事

途中、
飛ばしたけど疲れましたハイ、、
(ヨ−ダは好きですよ)
Posted by すっぽんパグV at 2012年03月21日 09:44
すっぽんさん

それでもyoさんは

「長編になりそうなので絞ります」

と書いてあります

これはyoさんにしたら
短編ですから
そこんとこよろしく
Posted by madan at 2012年03月21日 09:57
madanさんへ&すっぽんさんへ

いま、9時半。

還ってきました。

やっと、MY TIME始まります。

最初に。

この画像は、舞台セットではありません。

今現在、この時でも沖縄のやんばるに存在する異空間です。

スッポンさんやmadanさんのような、沖縄の都会人の方々とお会いする前の「私たち夫婦の沖縄」をmadanさんのブログ読んでて「そういえば、そんな風に話して無かったよな」と書いたものです。

この写真の紹介は、普通に自分の以前のブログに上がっていると思うけど、今回未公開を公開しました。

敷地の森の木を切って沖縄の木のテーブルを造りたいんだと相談され、1年後に金沢から漆と刷毛を送って、漆塗りの講習会しました。

この森なら、本土に販売ルートを持っている自分ならやっていけると感じたことも事実です。

しかし、前提があります。

この森に住む、太古からの何物かに敬意を表しないと「もののけの姫」に滅ぼされると…。

そのことを、先住のこの方々に教えられたと思っています。

信じようと信じまいと、縁のない方には絶対見せてくれない世界です。

自分が、それを見る目を閉ざしているのだから。

老人は、もろちゃん、老婆は嫁はんです。

主人公たちは、帰ってみれば1枚も写真が残っておりません。

主人公のイニシアルも正しくありません。

それでいいんだと思っています。

機会があれば、また書きます。
Posted by yo at 2012年03月21日 21:53
 
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