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2012年05月17日

曼珠沙華

曼珠沙華花言葉:「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」。


曼珠沙華


「北原白秋:曼珠沙華」

GONSHAN. GONSHAN. 何処へゆく。
     
 赤い御墓の曼珠沙華、
 
 曼珠沙華、
 
 けふも手折りに来たわいな。

                          
 GONSHAN. GONSHAN. 何本か。
 
 地には七本、血のやうに、
 
 血のやうに、
                        
 ちやうど、あの児の年の数。

 
 GONSHAN. GONSHAN. 気をつけな。
       
 ひとつ摘んでも、日は真昼、
 
 日は真昼、
 
 ひとつあとからまたひらく。

 GONSHAN. GONSHAN. 何故泣くろ。
  
 何時まで取っても、曼珠沙華、
 
 曼珠沙華、
 
 恐や赤しや、まだ七つ。



・・・ゴンシャン・・・・御嬢さん


「まちぼうけ」「砂山」などの童謡の作者としても有名な方ですね。

山口百恵:曼珠沙華



涙にならない悲しみのある事を知ったのは つい この頃

形にならない幸福が何故かしら重いのも そう この頃

あなたへの手紙

最後の一行 思いつかない

どこでけじめをつけましょ

窓辺の花が咲いた時 はかなく花が散った時

いいえ あなたに愛された時・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

作詞の阿木耀子さんが、意識の底に置いたのはこの歌人の詩だったのかもしれません。

白秋という人は、人妻との逢瀬を重ね傍らの乳飲み子の泣き声を閨にそれでも、情熱をたぎらせた。

もっともこの嬰児の泣き声が耳につき、後年本人を悩ませたとも・・・・。

嬰児を抱きかかえながら逢瀬を重ねる女の情念と、曼珠沙華の詩の底に潜む白秋自身の恐怖感。

深い深いその世界に、少しだけ触れたみたいなお話でした。


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Posted by yo1 at 09:14│Comments(0)語り
 
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