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2012年05月19日

孫のための童話と言うけれど・・・。

孫のための童話と言うけれど・・・。

読めるレベルまで近づけていきたいのだけれど…。

いま、全体の「章」の3分の一です。(1回目の山場?)

初めて知ったことがあります。

たとえば、”once upon a time”という今では皆が「むか~し、むかし」と知ってるフレーズはフランス人の作家が最初に使い、グリムやアンデルセンが世界中に広めたということ。

「おやゆびひめ」と名付けたのは「名訳」。

「Thumbelina」の「lina」は女の子を表す接尾語だと思うのだけれど、自分には浮かばない発想。

なんか、最後に花の精が、彼女に新しい名前を付けるんですが、「Thumbelina」とはつけない。

筋としては、同じアンデルセンの「みにくいあひるのこ」の展開に近いと思っています。

ひとつの集団の中では、他と違うことが「罪」と掟づけられることがあります。

そのもどかしさを、北山修は「戦争を知らない子供たち」という詩に表しているのではと思っています。

アンデルセンは、バイ(両性愛者)であったと伝えられています。

私が手に入れた原文と言っても、英文です。

表現が、どこまで忠実かはわかりません。

彼の物語には、彼の時代の彼のもどかしさがあるのでしょうか?

尽きぬ興味とともに、日本語化をすすめていきたいと思っています。

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孫のための童話と言うけれど・・・。


遠(とお)い、遠(とお)いむかしのお話(はなし)です。
「〇〇ちゃんのような元気(げんき)でかわいい子供(こども)がさずかりますように!」

神様(かみさま)にもいっぱいお願(ねが)いしたのですが、残念(ざんねん)なことにさずからなかった女(おんな)のひとがいました。

色々(いろいろ)なひとをたずね歩(ある)き、さいごに一人(ひとり)の「仙女(せんにょ)」にであいました。

「仙女(せんにょ)さん、私(わたし)はかわいい子供(こども)がとっても欲(ほ)しいんです。私(わたし)の願(ねが)いをかなえてくれる所(ところ)はどこでしょうか?」

「おやまぁ~!そんな願(ねが)い事(ごと)ならおやすいごようよ。」と妖精(ようせい)は女(おんな)のひとに言(い)いました。

「これはね、おまえさんが知(し)っている大麦(おおむぎ)のタネとはちょっとちがったものなんだけどね・・・、ほら!このタネを植木(うえき)鉢(ばち)に植(う)えてごらん、そして何(なに)が起(お)きるか楽(たの)しみにしててごらん。

「本当(ほんとう)にありがとう」女(おんな)の人はそのタネの代金(だいきん)として、仙女(せんにょ)に“妖精(ようせい)12シリング”のお礼(れい)を、はずみました。

女の人は、急いでお家に帰りそのタネを植えてみました・・・。

・・・と、“あらまぁ不思議(ふしぎ)!”

たちまちチューリップ(ちゅーりっぷ)のような大(おお)きな可愛(かわい)らしい花(はな)へと育(そだ)ってきたのです。

・・・でも・・・その花びらときたら、まだ固(かた)い「つぼみ」のようにつぼんだままなのでした。


「まぁ、なんときれいな花(はな)なんでしょう。」

女(おんな)のひとは、思(おも)わず赤(あか)いつぼみと金色(きんいろ)の葉(は)っぱにキス(きす)をしました。

すると、その花(はな)は開(ひら)きはじめてまるでチューリップ(ちゅーりっぷ)の花(はな)のようになりました。

花(はな)のなかを女(おんな)のひとがのぞきこむと、緑(みどり)のビロード(びろーど)をしきつめたような〈おしべ〉に壊(こわ)れそうなくらい可愛(かわい)くて、優(やさ)しそうな女(おんな)の子(こ)が座(すわ)っているではありませんか!

その女(おんな)の子(こ)は、女(おんな)の人(ひと)のおやゆびのちょうど半分(はんぶん)くらいので、とっても小(ちい)さい娘(こ)だったので〈おやゆびっ娘(こ)〉とかニックネーム(にっくねーむ)で〈ちっぽけ〉となづけられました。

孫のための童話と言うけれど・・・。

ていねいに磨(みが)かれた(くるみ)の殻(から)のゆりかごが、「ちっぽけちゃん」のベッド(べっど)になり、青(あお)いすみれの花(はな)びらのしき布団(ふとん)に薔薇(ばら)の花(はな)びらのかけ布団(ふとん)がかけられていました。

(ちっぽけ)は、テーブルの上(うえ)のそのベッド(べっど)で眠(ねむ)り眼(め)が覚(さ)めると、お母(かあ)さんがいっぱいの水(みず)を満(み)たしたお皿(さら)で1日中(1にちじゅう)遊(あそ)んでいました。

お皿(さら)のまわりは水(みず)に活(い)けられた花(はな)が花環(はなわ)のように飾(かざ)られ、チューリップの花(はな)びらのボート(ぼーと)が浮(う)かべられていました。

小(ちい)さな乙女(おとめ)は、そのボートに座(すわ)り白馬(はくば)の毛(け)で作(つく)った2本(ほん)のオールでお皿(さら)の端(はし)から端(はし)まで漕(こ)いでいました。

(ちっぽけ)は今(いま)まで誰(だれ)も聞(き)いたことのないような素敵(すてき)な歌声(うたごえ)で歌(うた)うことが出来(でき)ました。それはとても微笑(ほほえ)ましい眺(なが)めでした。

ある夜(よ)、(ちっぽけ)がくるみのベッド(べっど)ですやすや眠(ねむ)っているとき、大(おお)きな、みにくいヌルヌルしたひきがえるがガラス窓(まど)の割(わ)れたすきまからこっそりとはいってきて (ちっぽけ)がバラの花(はな)びらのお布団(ふとん)で寝(ね)ているテーブルに音(おと)もたてずに飛(と)び乗(の)ってきたのです。

「おやまぁ!この可愛(かわい)い娘(こ)を私(わたし)の息子(むすこ)のお嫁(よめ)さんにいいわねぇ」

そして、眠(ねむ)っている(ちっっぽけ)ごと、くるみのからのベッド(べっど)をこわきに抱(かか)え、夜(よる)のガーデンの闇(やみ)へと消(き)えていきました。


庭(にわ)に流(なが)れている河(かわ)の端(はし)っこのじめじめしたところにヒキガエルの親子(おやこ)は、住(す)んでいました。

彼女(かのじょ)の息子(むすこ)と言(い)ったら彼女(かのじょ)どころではないみにくさで、素敵(すてき)なくるみのからのベッドにいるかわいい(ちっぽけ)をみて、ただ「げろげ~ろ、げろげ~ろ」とさわぎたてるばかりでした。

「ほら、大声(おおごえ)でさわぐんじゃないよ!」

「さもないとこの娘(こ)がおきちまうじゃないか、なんせこの娘(こ)は、白鳥(はくちょう)の羽(はね)とおなじくらい軽(かる)いんだから、いなくなっちまうかもしれないよ」母(はは)ひきがえるは言(い)いました。

「この娘(こ)はかるくて小(ちい)さいんだから、池(いけ)の中(なか)のスイレンのはっぱ1枚(いちまい)にのっけておけば、はなれ小島(こじま)みたいなもんで逃(に)げられないさ。」

「この娘(こ)を、そこに置(お)いてる間(あいだ)に、おまえとこの娘(こ)がけっこんするときの、すてきな部屋(へや)を沼地(ぬまち)の地下(ちか)にがんばって用意(ようい)しなくちゃいけないね」

河の流れからはなれたところに、おおきなはっぱの水連(すいれん)が浮(う)かんで生(お)い茂(しげ)っています。

母(はは)ひきかえるは岸(きし)からも離(はな)れている、とりわけ大(おお)きなすいれんの葉(は)に泳(およ)いでいって、くるみのベッドを、置(お)いて来(き)ました。(ちっぽけ)はまだ眠(ねむ)っています。

(ちっぽけ)は、朝(あさ)早(はや)く起(お)きました。

そして、まわりは水面(すいめん)だけで陸地(りくち)へは戻(もど)れない場所(ばしょ)にいることがわかり、ひどく泣(な)き出(だ)してしまいました。

孫のための童話と言うけれど・・・。

一方、母(はは)ひきがえるは、義理(ぎり)の娘(むすめ)になる(ちっぽけ)が、すてきに感(かん)じてもらえるようお部屋(へや)をしつらえるために、いぐさと黄色(きいろ)い花(はな)をかざりつけるのに沼地(ぬまち)の地下(ちか)で、いそがしくはたらいていました。


ほどなく、母(はは)おやひきがえるは、かわいそうな(ちっぽけ)がいるすいれんの葉(は)に、みにくい息子(むすこ)と泳(およ)いでいきました。

母(はは)ひきがえるは、(ちっぽけ)のためによういしたけっこんの寝室(しんしつ)にその〈くるみのベッド〉を持(も)っていこうとおもいました。

母(はは)ひきがえるは、水(みず)の中(なか)から、「これが私(わたし)の息子(むすこ)さ、この子(こ)がおまえのご主人(しゅじん)だよ、おまえはこれからみずべの沼地(ぬまち)でこの子(こ)と幸(しあわ)せにくらしておくれでないか」

と(ちっぽけ)におじぎしました。

「げろげ~ろ」しかいえない、息子(むすこ)は、(ちっぽけちゃん)の可愛(かわい)いベッドをとりあげ、泳(およ)ぎさっていきました。

(ちっぽけ)は、すいれんの葉(は)のうえに、ひとりのこされすわりこんで、しくしく泣(な)きはじめました。

(ちっぽけ)には、あの母(はは)ひきがえるといっしょに、みにくい息子(むすこ)をだんなさんにしてくらすことなど、考(かんが)えただけでも、たえられそうにないことでした。


水中(すいちゅう)では、こざかなたちがひきがえるの言(い)うことをじっと聞(き)いていました。

ひきがえるたちが、泳(およ)ぎさったら、こざかな達(たち)は水面(すいめん)に顔(かお)をだしその小(ちい)さな女(おんな)の子が、どんなようすかのぞいてみました。

こざかな達は、(ちっぽけ)のかわいいすがたをみたとたん、あのみにくいひきがえるとくらさなければいけないなんて、とってもかわいそうだと思(おも)いました。

「だめだよ、そんなことさせちゃいけない!」

こざかな達(たち)は、力(ちから)をあわせ、(ちっぽけ)が立(た)っている、すいれんの葉(は)と根元(ねもと)をつないでいる茎(くき)をみんなでかじってきりはなしました。

それで、(ちっぽけ)の葉(は)は、陸地からとおざかり河のながれを下って行きました。

(ちっぽけ)は流(なが)されながら、たくさんの町(まち)をとおりすぎていきました。

小鳥(ことり)たちが、こかげから彼女(かのじょ)をみつけささやきあいます。

「なんとかわいい、いきものなんでしょう!」

そのうち、葉(は)は(ちっぽけ)とともに、だんだん遠(とお)くへ遠(とお)くへと流(なが)され、知(し)らない所(ところ)へと運(はこ)んでいかれました。

上品(じょうひん)な小(ちい)さな白(しろ)い蝶(ちょう)が、(ちっぽけ)の葉(は)のまわりを、ひらひらと舞(ま)いつづけていましたが、ついに舞(ま)い降(お)りてきました。


蝶をみて、(ちっぽけ)は、ひきがえるたちがもう追いついてはこれないと、とても嬉しくほっとしました。

彼女がいるところは、日のの光が水面にふりそそぎ、まるで金色の水がかがやいているような、とても美しい場所に差し掛かっていたからです。

彼女は、自分のおびをほどき、その蝶の体に一方の端をむすびつけ、片方の端のリボンを葉にくくりつけ、水の上を今までよりもっと早くすべっていくようにしました。

孫のための童話と言うけれど・・・。


まもなく、大きな「こがねむし」が(ちっぽけ)のそばに飛んできて、(ちっぽけ)を見つけたとたん、彼のつめで(ちっぽけ)のかよわい腰をひとかかえにして、1ぽんの木へと飛んでいきました。

スイレンの葉は、チョウといっしょにふわふわと流れを遠ざかっていきました。

というのも、(ちっぽけ)のこしベルトでつながれていたので、はなれることが出来なかったのです。

そして!

いきなり(こがねむし)に木へと連れ去られた時、(ちっぽけ)のそれはびっくりしたことといったら!


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