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2013年02月17日

カムイたちの黄昏、その7













そろそろ書かねばと、9時過ぎにパソコンに座る。

ファンタジー時間かかる。

3時間かかった。

また0時越え。

明日は、書きダメしようかな。

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ウフアガリの島にて“ウフーソ・ヒルコ”の想いでから



島は、シコメの霊力で垂れ込める低い雲の中、雷鳴が雷鳴を呼び岸壁に打ち寄せる波が地上高く“幕”と呼ばれる丘陵地帯を超えて寄せては引いていた。

シコメは、万物の4大エレメンツ(元素)と呼ばれる「火・水・風・土」のうち火(熱・物質を変性させるエネルギー)を操ることに長けていた。

“カグツチ”から生まれた火伏の神”アキバヒノヤギ“は後を追うようにやってきたシコメの軍勢”ヨモツイクサ“に囲まれ島のニシ(北)の一角に押し込められていた。

シコメは火伏の神”アキバヒノヤギ“のエネルギーを利用し強力なバリアーを島の外に張り巡らせた。

島は負の結界に覆われてた。

負の結界とは、混とんと狂気が交錯するエネルギー磁場と化した。

アカハチは、荒ぶる海の神“スサノオ”の命で青い龍にまたがり島を目指した。

島は、鈍色(にびいろ・濃い灰色)の結界でおおわれているように見えた。

青龍が発する燐光のようなオーラが結界に触れるや否や幾重にもめぐらされた結界バリアーから赤や紫の閃光がほとばしりアカハチごと数キロははねつけられてしまった。

シコメだけならまだしも、巨大で無制限のダイナモのようなアキバヒノヤギのエネルギーは、親神スサノオでない限り対抗できないほどの強さだった。
鈍色の結界は、自在に踊る。

結界に触れることにより、結界は仇名す者を探知する。

長い帯のように一角が伸び、その中からシコメが黄泉の国の軍勢ヨモツイクサが躍りかかってくる。

幾たびも授けられた剣(十束剣)を抜き放ちヨモツイクサを切り払うが、雲霞のごとく湧き上がってくるばかりであった。

消耗戦のような無限の戦いの中で、アカハチはもがいていた。

“本体のシコメの位置がつかめない。”

十束剣への自分のエネルギーが足りないのである。

アカハチは心を決めた。

一転、アカハチは青龍とともに天高く暗雲の中を抜け宇宙空間まで駆け上がった。

空間は漆黒の闇に包まれている。

遠く瞬く星のエネルギー。

十束剣に集められるだけの星のエネルギーを集中させ始めた。

満点の輝きを受けて剣は青白く輝きを放つ。

やがて、アカハチも龍も輝き始めた。

異星のエネルギーは、剣自体の由来を崩壊させる。

自らの持つエネルギーの限界を突き破るには、剣の限界点を超えたエネルギーを新たに与えなければいけない。

長剣である十束剣の輝きは、ますます増していき、やがてアカハチと青龍を光の中に取り込み始めていった。

剣に同化され失われていく意識の中で、はるか下方の島の中枢部分に赤く光を放つものが見えた。

“シコメだ!”

1本の剣と化した“それ“は、“赤く光を放つもの”へと流星のように落ちていった。

結界に向かい、剣の先が恐ろしいスピードで突きかかっていった。

結界の雲の中から、光を発した“それ”が自分に向かってくるのをシコメは一瞬だが目にとめた。

シコメの視界いっぱいに白いまばゆいばかりの輝きが広がった。

その瞬間、島は裂けた。

ウフアガリの島は、北と南の島に裂けたのであった。

剣はアカハチを閉じ込めたまま、シコメを刺し貫き地中へと突き刺さった。

火伏の神”アキバヒノヤギ“はヨモツイクサの呪縛から解き放たれ北の島の一角に放り出された。

シコメの体は、剣に縫い付けられた。

剣の先端が突き刺さった衝撃で砕け散った。

青竜は、砕けた剣の先からこぼれ落ち地中にその体を横たえた。

所々に、星のエネルギーが光のしずくとなって、龍のたてがみや骨を濡らす。

龍は、地中に埋まった。

龍の体の中の空洞は、そのまま星のしずくが輝く鍾乳洞になった。

南の島の中心だった部分に剣が突き刺ささりシコメが縫い付けられてしまった場所は、2つに裂けたため、島の北側になった。

海の向こうには、北のウフアガリの島がみえる。

しかも、剣はいまだに結界の衣の残滓を漂わせその周辺だけは、近づくものに不死の軍団となったヨモツイクサが近づくことを許さない。

剣、十束剣は何人も抜くことがかなわぬ、否抜くことができない剣となって、いまだにそのままの姿で岩に刺さったままなのだ。

鬼女シコメが滅びたとも言い切れぬし、アカハチがいつまでその強靭な意志で押さえつけることができるかもわからない。

こうして、アカハチを閉じ込めてシコメを縫い付けた剣は、タケルとカナシがやってくるまでウフーソとヒルコにとって永い休息の時を与えていてくれたのであった。

タケルとカナシは、“ウフーソ・ヒルコ”の思い出に触れた。

“ウフーソ・ヒルコ”は意識を続けた。

“十束剣には剣を収める鞘がある。”

“十束剣は鞘に収めなければ、自らを傷つける剣である。”

“傷つけられし者は、鞘の中に吸い込まれて集められる。剣の周りを彷徨っているヨモツイクサの亡霊は傷つけられし者だ”

“十束剣に近づくには、鞘がいる”

“女よ、お前の佩きしその珠は傷つけられし者に反応する。”

“多くが集められたその鞘の行方を探ってみよ。“

カナシは、佩いていた勾玉をかざし、目を閉じ廻り始めた、だれに教えられたともないのに。

二人がいるところは、南のウフアガリの島の中央部西際に位置したところである。

勾玉はそれからまっすぐ北の方角になったとき、明るく輝き始めた。

目指すものがある方角だった。

檳榔(ビンロウ)の生い茂る緑の中を二人はその方角へと歩き始めた。

程無くして、岩の中の裂け目が見えた。

地中深くへと続いている。

勾玉は、大きく輝き松明(たいまつ)代わりとなった。

立て坑のようになっているので、入り口で芭蕉の葉を編んで長い縄を結って二人は下へと降りて行った。

中に降りるにつけて、押し寄せる湿気と時々風の音ともつかぬ音の反響は、それが龍の体内だったことを思い浮かばせる。

時々、水の滴る音と闇に発光するものがある。

星のエネルギーの滴なのだ。

勾玉の光に、白いつららのような龍骨やたてがみが濡れて光っている。

地底へとずいぶん下ったような気が二人にはした。

大きな湖が現れた。

天井から無数の龍骨が垂れ下がり、その先端から“嘆きのしずく”が水面にゆっくりとした音で波紋を広げる。

悠久を感じさせる時が流れていた。

勾玉の輝きは、一層増した。

地底の湖のさざ波が、二人の足元を打つ。

突如、水面が盛り上がり何かをつかんだ手が波間を破って突き上げられた。

水面に一人の女が現れた。

それは、長時を経て龍とともに剣の先からこぼれ落ちた異空の星のエネルギーが結集し女神となった姿だった。

“私たちは、砕け散った星の粒1つ1つのエネルギーを集めようと龍の内部の隅々から染み入ってくる水を利用してこの湖に集まりました”

“ようやく、この姿に宿るまでになったのですが、星へ還るエネルギーの核が足りないのです。”

“この湖の底の大きな岩壁の中にあなた達の探しているものとともにそれがあります。

“いまは、反物質と言ってあるものすべてに反発するものです。”

女神の手には、柔らかな布が握られていた。

“あなたたち二人が、その岩壁を突き破ろうとするならばこれを差し上げましょう。”

“これは、その反物質を超えたもので織られた布なのです。”

女神が、布を翻すと持っていたはずの布とともに、女神の腕の部分が透けてみえなくなってしまった。

光の反射でものというものは、可視できる。

すべての光を通すから、物は透明となる。

それは、透明になるマントのようなものであった。





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