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2013年02月19日

カムイたちの黄昏、その8








筋の修正をその7の後半、光の精の登場から行いました。

まず、口調を変えて優しくね。

やっと、タケルとカナシの冒険の始まりです。

アカハチが宇宙空間へ駆け上ったのは、ロシアに隕石が落ちたニュースから。

単純なもんです。

そここから、理論物理学のお話しを調べ始めました。

頭痛くなって、11時前までベッドで寝ていま、午前1時半。

やばいな、急いで寝よう。

光の速度は真空中では秒速約30万km。1秒で地球を7周半する速度だそうです。

速度は、距離を時間で割るともとめられるんだけれど、この法則が当てはまらない世界が特殊相対性理論と言うやつかな?

簡単にこの理論を箇条書きすると以下になるそうです。

公式:物体の持つエネルギーは、質量と光速の二乗をかけあわせたものである。

根拠

・物体は光速を超えることは出来ない。
・光速に近付いていくと時間の流れが遅くなってゆき、光速になると、時間が止まる。
・光速に近付いていくとその空間(長さ)が縮んでいき、光速になると、空間が0になる。
・光速に近付いていくと物体の質量が増えていき、光速になると質量が無限大になる

判りやすい結論
光の速さの世界では、時間が無くなる。

結果
宇宙を光速で旅した人は、浦島太郎になる。

こんなこと調べてたら、寝てしまった。

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地中深く龍の胎内にて



“私たちの名前は、隕岩達磨(インガンダルマ)。“

“私たちは宙(そら)を彷徨う星の嘆き”

“私たちは星が終わるとき発せられたひかりのエネルギー。”

“私たちひとつひとつは、重さがない”

“重さはその星の最期とともに、置いてきました。。”

“そして重さなき私たちは、光の泡となって宙(そら)を彷徨い新しい星が出来る時の星の素になります。”

“だから、私たちはすでに重さのある世界に居てはいけない存在なのです。”

アカハチがシコメを地に縫い付けることが出来たのは、宇宙空間で集めた光の泡“星の素(もと)のエネルギー”を剣に集め剣の次元を変えたことにあった。

そのことにより、空間に矛盾(パラドックス)が生じた。

その矛盾(パラドックス≫とは剣が砕け散った時に、何物も吸い込む“黒い穴”が出現したのだ。

すべてを呑み込んでいくという黒い穴は時間さえ呑み込む。

だから、黒い穴の周りには時間がない。

そして、時間は光の速度と重さに相対するものだ。

インガンダルマは光の精だ。

相対するものは、惹(ひ)きあう。

黒い穴の周りの時間は、龍の胎内にあるインガンダルマを徐々にひきずり込み始めていた。

黒い穴の先には、空間や時空をねじまげて、どことも知れぬ“虫の穴”という異空間への通路があらわれていた。

十束剣の鞘は、一種の黒い穴なのである。

負のものに、負の産物が出来てしまったのだ。

“どうか私たちを、もとの宙(そら)へと還してください”

“そのためには、黒い穴を白い穴へと変える必要があるのです。”

“白い穴とは、黒い穴の出口なのです。”

“虫の穴を逆流させるということか!“タケルとカナシは理解した。

“この衣は、私たち”ひかり“が宙(そら)を飛ぶ以上の速さで織られたものです。”

“時間のない黒の穴の入口の世界では、ひかりの速さを超えなければその地点から脱けだすことはできないし、呪縛からも抜け出せないのです。”

“この衣を黒い穴の口に押し込んでください“

“あなたが持つ剣のエネルギーで一瞬でも黒い穴の口が満たされたら、吸い込まれる力が弱まります。その時にこの衣を口に押し込んでください”

“あなたたちしかできません、ずっと待っていたのです。”

タケルは衣を女神の姿をしたインガンダルマから受け取った。

女神は、渡し終えると砂が崩れ去るように水の中に溶け込み、きらきらと輝く光の粒となった。

タケルは、草薙の剣を抜き放った。

剣は、赤い光を帯びていた。

カナシが持っている勾玉が、抜き放った剣に感応して薄紅色に輝いていく。

自分の勾玉をタケルの剣の柄(つか)にくくりつけた。

タケルは剣に意識を集めた。

剣の先から炎のような赤い光線が走り、水面が切り分けられていく。

カナシは、勾玉に意識を集中する。

柄の勾玉は、紅色へと変化していった。

タケルは衣をまとって剣を持ち湖に足を踏み入れた。

湖岸で、カナシは祈りの形をとった。

衣をまとったタケルの姿は消えた。

すべてのあるものに反発したのである。

見えなくなったタケルだが、剣の発する輝きが人型となり、湖水が左右に切り分けていくのが見えた。

カナシは目を閉じて、タケルの眼や意識と同化した。

カナシの眼に,湖底を進みながらあたりの水や光を歪めている岩壁が目に入った。

まわりの水が、どんどん重くなっていくのをタケルを通してカナシは感じた。

岩壁の一角が、光の粒をゆっくりと吸収していた。

“鞘だ。”

鞘が岩に突き刺ささっていた。

十束剣の鞘口へと、光りの粒が誘い込まれるように消えていく。

“体が重い”とかんじた。

身動きもままならない。

自分の意思から、剣も意識もバラバラになり離れていくのを感じた。

タケルの意識は遠くへ、いや、鞘口へと体と分離されて近づいていってるのだ。

すべてを呑み込んでいく“黒い穴”は消化するように形あるものは分解していくようだ。

タケルの意識を、湖のほとりで感じていたカナシは狼狽した。

“どうしよう”

カナシがいくら勾玉へ意識を集中しようとも、ずるずると引き込まれていく。

時間さえ、光りさえ戻ってこない闇の恐怖が二人を襲っていった。








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